2020/05/03 00:31



北海道のチーズ工房で働いていたころイタリア出身のマンマが作ってくれたリコッタ菓子【カンノーロ】がなぜか胸を打ちました。

リコッタのクリームの丸い甘みと深い風味のサクサク生地。

僕はイタリアンの食材づくりに携わりたくてチーズ工房で働く出したのもあり、今僕が担当しているチーズでこんなことが出来ると感動。

「僕はリコッタを突き詰めたい」と直感。

悩み北海道を去った後、無理やりイタリアへ行きました。


美味しいリコッタってなんだ!?チーズってなんだ!?

イタリア語も英語も出来ない中、手探りで農場やレストランを巡り、拾ってくれたトスカーナのチーズ農場。

そこでリコッタなら南イタリアへと教わり、ローマ、カラブリアを経てシチリアへ

シチリアでは今では蒜山高原に住む友人ルーチョとその家族のやさしさに助けられながら

沢山のチーズを作る現場を回り生活を共にしながらリコッタとチーズを作らせてもらいました。


その旅で知ったのはリコッタやチーズの地域性。シチリア人のリコッタ愛。

そしてチーズは人の生と動物、植物の生が織り重なり生み出された農産物であること。

その泥臭さと美しさ。美味しさ。

その感動を胸に自分なりの日本チーズ表現を目指し始めたチーズ店。

イルリコッターロです。


僕なりの感動がチーズのあじわいにのってお客様に届いてくれたらとても幸せです。

(写真は2009年シチリアにて)